皆さんこんばんは、PCOKです。
本日は、ずっと書こう書こうと思ってまもなく一年が経過する商品をやっとレビューしようかなと思います。
それがこちら。
ITOKI(イトーキ)さんの、スピーナチェアという椅子です。
イトーキーというメーカーはそもそも事務用品などを取り扱うメーカーで、その規模はコクヨやくろがねと言ったメーカーと肩を並べる大手企業です。現在では机や椅子などの事務用家具を中心に製造しており、PCチェアではオカムラやスチールケースなどとともに名前が出ることがあります。
そんな日本大手事務用品メーカーが生産している高級チェアが、スピーナです。
スピーナは同社が製造するチェアの中でも最上位のもので、カタログの表紙にも登場しています。背もたれにエラストマーという素材を採用し、その独特の風貌で2007年のグッドデザイン賞も受賞しています。
今回はそんな高級チェアを私が購入するまでの経緯と、レビューをしていきたいと思います。
■購入まで
PC本体に金をかけるところがなくなってきたから周辺機器にこだわりはじめた、という理由でほぼ衝動買いをしてしまいました。確か。それまで使っていた椅子が、学習机付属の椅子でいい加減古くなってきたというのも理由の一つです。
後は座り疲れが軽減されればいいかなと思っていた気もします。
購入したのが2014年の3月で、いかんせんもう一年近く前のことですからかなり曖昧になっています。届いてすぐレビュー書くつもりだったのにね。
ちなみに私はヤフオクで新古品を落札しました。送料など全部合わせて60000円強だったかと思います。エラストマーのエクストラハイバック黒可動肘掛け付き黒脚モデルです。脚がアルミではない最上位の一個下の組み合わせですね。
予算は40000円程度だったのですが、まぁ一度買ったら十年単位で買い換えるつもりもないし、多少高くてもいいかと思っていた結果が60000円です。アホ。
それでもこの組み合わせの定価は147000円と非常に高額なので、このクラスのチェアがこの値段で手に入ったと思えば満足です。
■なぜスピーナを選んだのか、チェアの選び方
たくさんある椅子の中からなぜスピーナを選んだのか、それはひとえにデザインの良さです。
冒頭でも書きましたが、エラストマー素材モデルの背もたれは他の椅子にはない溝の入った珍しいデザインをしています。また、後ろから見た時のフレームのかっこよさ、メカメカしさは他のチェアにはないかっこよさがありました。
私はなにか買うときはデザイン最優先で考えていますので、この点は非常に大きいです。毎日使うものですし、どんなに座り心地が良くても見た目が好みでなければNG。この時点で結構なチェアが選択肢から外れてしまいます。
ここで素人なりにチェアの選び方をまとめておくと、以下のような点を気にするといいかと思います。
- JOIFA加盟メーカーであるか
JOIFA(日本オフィス家具協会)に加盟しているメーカーの製品であればまず品質に問題はありません。PCチェアで名前が上がる高級チェアメーカーはまず加盟しています。JOIFAの会員企業ページから簡単に確認することが出来ます。 - 前傾か後傾か
作業をする時にどういった姿勢でチェアに座っているかによって選択すべき製品が変わってきます。高級チェアの中には「前傾チルト」という座面と背もたれを前に傾ける機能を持つものもあります。 - ランバーサポートの有無
ランバーサポートとは、背もたれの腰の部分を張り出させて腰を支える機構のことで、姿勢を改善し披露を軽減する効果があるとされています。同じランバーサポートでも、その構造やサイズに違いがあります。 - 背もたれの素材
背もたれの素材にも色々あり、よく見かけるのは布、メッシュ、革の三種類ぐらいでしょうか?それぞれメリット・デメリットがあります。革は蒸れるとか滑るとかであまりいい評判を聞かないですね。 - 背もたれのサイズ
背もたれのサイズにも色々あります。大きく分けてローバックとハイバックの2つがあり、名前の通り低いか高いかの二種類です。ハイバックは肩の上まであるようなタイプで、負担も少ないと言われています。さらにヘッドレストをつけることで頭も支えることが出来ます。 - リクライニング角度
仕事の合間に伸びをする程度なのか、チェア上で寝れるレベルを求めているのか、リクライニングの角度も気にしたほうが良い場合があります。 - シンクロロッキング機構の有無
リクライニングに関連することですが、シンクロロッキングという機構があります。リクライニングをした時に座面も独立した角度で傾ける機能で、自然な姿勢を保つ効果があります。また、安物チェアにありがちな、リクライニングした時のひっくり返りそうな感覚がなくなります。この機構は高級チェアにはまず搭載されています。
背もたれだけを傾ける背ロッキングや、背もたれと座面を同じ角度で傾ける背・座ロッキングと呼ばれる機構もあります。 - ヘッドレスト
後傾姿勢で作業をする人や、リクライニングを使用する人はヘッドレストがあると快適になるかもしれません。ヘッドレストが必要な場合は、上下調整の範囲や、角度、サイズも気にしましょう。 - 肘掛け
私が欲しかった機能の一つです。肘掛けがあることによって腕の疲労がかなり軽減されるのではないでしょうか。肘掛けをつける場合は上下調整の範囲や、角度も気にしましょう。 - 座面の下の構造
チェア選びの基準の一つとしてよく聞くのが、座面の下の構造の複雑さです。安物の椅子はシャフトのすぐ上にそのまま座面が乗っていますが、高級チェアのほとんどは複雑な構造をしています。
といったことを気にしながら選んでおりました。まぁ、高いチェアのメーカーはまずJOIFAに加盟していますし、ランバーサポートありますし、シンクロロッキングありますし、ヘッドレストや肘掛けはつけることが出来ますし、構造も複雑なんですけどね。
後はデザイン、座り心地の好みで選んでいけば良いと思います。他にも座面の高さや幅、奥行き、サイズなども考慮してくださいね。
私は試乗することなく買いましたが、こういった高級チェアを買う場合は一度試乗してから購入することをおすすめします。取り返しつかないですからね。
スピーナチェアにはパッシブスライドシートとアクティブランバーサポートという機能が搭載されています。
パッシブスライドシートは、腰掛けた際に座面が奥にスライドし、浅く腰掛けた場合でも背もたれがちゃんと支えてくれるという機能。
アクティブランバーサポートは、座面のスライドに連動して背もたれをせり出させる機能。
以上の機能のおかげで、浅く腰掛けても椅子が包み込むように体を支えてくれるというわけです。
というわけで、以上のことを考慮し、主にデザインのお陰でスピーナを選ぶこととなりました。基本的には前傾姿勢でパソコンで作業をし、動画などを見ながらゆっくりするときにはもたれたりリクライニングもできればいいかなと。
ちなみにスピーナのリクライニングは三段階調整です。無断階調整できるチェアもあるので、そのほうが便利かも?
■スピーナのこのモデルを選んだ理由
スピーナと言っても様々なモデルがあり、機能や値段が大きく異なります。
まず、脚だけ見てもアルミ、シルバー、ブラックがあり、お値段も全然違ってきます。私は予算の関係でブラックを選択しました。黒好きですし。
次に背もたれを見ると、エラストマーなのか布なのか選択することが出来ます。スピーナと言えばエラストマー。エラストマーじゃないならスピーナである必要もないだろう。ということでエラストマーの黒を選択。クロスにもこだわっていてカラフルでおしゃれなんですけどね。
続いて肘掛けですが、アジャスタブルかそうでないかの二種類があります。アジャスタブルは高さや角度が調節でき、便利そうだったのでこちら。
後は背もたれにつけるヘッドレストとハンガーがあり、なかなかのお値段なのですがヘッドレストだけ欲しいなということでヘッドレスト付属のモデルを選びました。実用性はともかく、デザインはグッと良くなる気がします。
そんなこんなでブラック脚エラストマーブラックアジャスタブル肘掛けヘッドレスト付きを選択した次第でございます。
そういえばフローリング用のウレタンローラーもあるようでしたが、デフォルトのもので特に問題なかったです。
■到着
しばらくするとスピーナが我が家に到着しました。
高級チェアはこのように組み立て済みのものが箱に詰められて送られてきます。自分でやる作業はヘッドレストの取り付けぐらい。
そのため家や部屋に搬入できるかちゃんと確認しておきましょう。私は全く気にせず買いました。危ない。
スピーナの寸法は幅650mm、奥行き665mm、高さはヘッドレストを最低位置で1306mmです。非常に大型のチェアだと思います。
重さも30kg弱あるらしく、2階の自分の部屋に運ぶのに死ぬかと思いました。一人でやらないほうがいいかもしれないですね…。
■レビュー
そんなこんなで設置したものがこちら
デザインは文句のつけようがありません。チェアの中でも最高峰だと思っています。2014年後半に登場したスチールケースのジェスチャーも気になっているのですが。
他のレビューでちょくちょく言われておりますが、座面の高さが高めです。調整して一番低くしても結構な高さがあります。また、幅も広い。身長173cmの私があぐらをかけるぐらい広いです。作業中によくあぐらをかいて座っていることがあるのでこれはむしろプラス。
しかし、幅が広いせいで肘掛けがちょっと遠いかもしれません。高さといい幅といい、小柄な方は注意が必要かも。
机の高さによっては足が入らないなんてこともあるかもしれないですね。
その代わり背もたれはバッチリ包み込んでくれます。パッシブスライドシートがいい感じ。
ヘッドレストはそもそも本体が大型なこともあり、また後ろに向けて角度が付いていることもあり、普通に作業してて使う機会はまずないですね。しかしデザイン的な面と、リクライニングする時には非常に快適。
私はリクライニングの硬さを結構固めに調整し、ロッキングの段階を一番倒れる状態にした上で作業しています。こうすることでちょっともたれても途中で支えられ、強くもたれればそのままリクライニングしてくれます。
リクライニングの角度は、個人的にはもう少し傾いてもいいかなと思いますが、ワーキングチェアにそこまで求めるのもどうなんでしょうかね。寝れるかと言われると微妙ですが、多少休憩する分には十分です。
スピーナの大きな特徴の一つであるエラストマーバックですが、薄着で作業していると服が上にずり上がって来てしまいます。また、薄着で私みたいなガリガリの人が座ると擦れるように感じたり、背骨があたって痛いかな?と感じることがありました。すっごい硬いというわけではないのですが、もう少しやらかくてもよかったかも。その代わり通気性は良好です。
背中が擦れる問題は、アクティブランバーサポートをロックすることで解消しました。目玉機能を使わないのもどうかと思ったのですが、背もたれがせり出してくるとどんどん服が持っていかれるのでしょうがないですね。
アクティブランバーサポートがロックされていても姿勢はちゃんと矯正されます。
この椅子がそもそもオフィス向けだと思うので、スーツなどを着用して座るとちょうどいい感じだと思います。公明党の党首かだれかがスピーナを使っているのをテレビで見かけたことも。
座面のクッションが薄いと言われているのをよく見ますが、私は全く気にならないですね。フカフカというわけではないですが、十分じゃないでしょうか。
エラストマーバックは大きな溝が入っているのですが、ここにホコリがたまります。まぁ掃除機で吸えば取れるししょうがないですね。
と、なんだかマイナス面のが多いようなレビューになってしまいましたが、私は非常に満足しています。一年も使えば諸々慣れますしね。
服がずり上がるとか、このチェアに限らずハイバックのチェアに共通する点かもしれないです。私が今まで使っていた椅子がローバックだったので、他を知らないという。
こんな高級チェアを買うのが初めてなので、比較対象もありませんから信ぴょう性が微妙なところ。
特徴的な分好みも分かれると思いますから、是非試乗した上で購入を検討してみてください。
多分レビューよりも実際に座ってみたほうがはるかに確実なので!
今感じているこのチェアの問題点としては、チェアに対して部屋がダサすぎて浮いてしまっていることぐらいですかね()