QNAPをMini-ITXケースとして使う 完成編

前回前々回とQNAPをMini-ITXなケースとして使うべく試行錯誤をしてきましたが、今回はいよいよ完成編となります。

早速前回の続きですが、硬すぎて削ることを諦めたバックパネルを自作していきます。

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といっても、現物合わせでアルミ板を曲げていくだけなのですが…。

0.5mm厚のアルミ板を加工していきます。L字アングルで治具を作ってみたところ割ときれいに曲げることができました。

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仮ではめてみたところ。

一発では寸法が合わず、曲げ直したりしたためにみすぼらしい見た目になっています。

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バックパネルやファンのスペースを切り取り、ネジ穴を開けたところです。

このあとACアダプタ用に穴を追加しています。

この工程ではハンドニブラが大活躍でした。

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最終的に完成したのがこんな感じ。

どうにか概ねそれっぽいサイズにまとめることができました。バックパネルをうまいことはめるのがめちゃくちゃ大変でした。

ちなみにファンは手持ちの静音ファンに交換しています。

 

続いてバックプレーンの作成です。

正直、ケーブルをつないで終わりにしようかと思ったのですが、ここまで来たらきれいにしてやりたい。

ということで、とりあえずアマゾンでこんなオスーメスアダプタを見つけ、4つ注文しました。

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1つ600円ぐらいするので、ここに来て結構な出費…。

オス側コネクタとネジ穴(?)の間あたりをのこぎりで削って固定金具に並べます。

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HDDをはめてみて位置を合わせながらホットボンドで固定します。

結果的にこれで問題なく接続して、フロントから抜き差しすることができるようになりました。

 

最後にフロントパネルの配線です。

フロントのUSBは2.0ですが、通常のマザーにあるコネクタではなかったため(名前忘れた)、ジャンクでケーブルを買ってきてコネクタをハンダ付けしました。

フロントスイッチはこれまた独自のコネクタでマザーまで伸びていたため、ピンアサインを調べつつ手持ちのジャンパワイヤを接続しました。

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続いてLEDですが、電源をSTATUSランプ、HDDをLANランプに接続することにしました。

HDDに個別のLEDがついているのですが、流石に難しそうだったので諦めました。

こちらもピンアサインを調べつつジャンパワイヤをつないであります。

 

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最後に電源の設置です。

これは多少ずれても問題ないと思いますので、既存のネジ穴で使えそうなやつ一箇所でとめています。

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そしてすべてのケーブルを接続したのがこちらになります。

どうにか収めることができました。

 

最後に蓋を締めて完成です!

20190317_231300最初と全く変化が見られませんが、Mini-ITXマシンに進化を遂げております。

一通り作業してみての結論は、

QNAPのNASはMini-ITXのケースとして使用することができる

です!一部加工はいりますが、バックパネルとかにこだわらなければもっと簡単に済ませることもできそうですね。

おそらく今回使用したTS-410と同じ筐体を持つモデルであればすべて可能だと思われます。

市販のケースでMini-ITXかつフロントからHDDをマウントでき、ここまで小型なものは存在しないのではないでしょうか。

また、2ベイモデル、6ベイモデル、8ベイモデル等もありますので、状況に合わせて選択していただければと思います。

まぁ、わざわざこんな手間をかけてQNAPを改造する方が他にいるかわかりませんが…。

 

本体が完成したのであとはHDDを入れ替えるだけ!だと思っていたのですが…

UEFIオンリーという壁に阻まれ、今度はLinuxにも手を加えるのでした。

もう少しだけ続きます!

 

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  2. QNAPをMini-ITXケースとして使う 取り付け編
  3. QNAPをMini-ITXケースとして使う 完成編(本記事)

 

QNAPをMini-ITXケースとして使う 取り付け編

前回は「QNAPをMini-ITXケースとして使う 構想編」ということで、自宅サーバーのリプレースに向けてパーツを選定するところまで終わりました。

選定したパーツは次の通り

  • ケース:QNAP TurboNAS TS-410
  • CPU、マザーボード:ASRock J4105(オンボード)
  • メモリ:PATRIOT DDR4 SO-DIMM 8GB
  • 電源:玄人志向 ACアダプター 120W

実際に購入したQNAPはこんな感じ。ジャンクで4000円でした。

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今回はこのNASにMini-ITXのマザーボードをどうにか突っ込んでいきたいと思います。

早速分解していきましょう。

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背面にある3つのネジを取り除くとカバーを外すことができます。

他のモデルでは上部のスペースにFlexATXと思われる電源が搭載されていたようですが、TS-410はスカスカです。

固定するネジ穴はあるようですので、背面パネルさえ加工すれば取り付けられるかもしれません。

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マザーボード、バックプレーンを外したところです。

マザーボードは170x170mmで、なんとぴったりMini-ITXサイズです!これは期待できそう。

バックプレーンはPCIe x4で接続し、マザーボードから電源を給電するようです。

他のマザーで使用できるかはわかりません。

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更にフロントパネルを取り外したところです。

ネジ6本で固定されているのですが、結構奥まったところにあるので使用するドライバーに注意してください。

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前回も紹介しましたが、取り付けて行くパーツはこんな感じです。

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とりあえずネジ穴が一致することがわかったので、取り付けて見たのがこんな感じ。

メモリは横向きのスロットに取り付けることでなんとか回避できました。

写真のメモリ横に来ている部分が出っ張っているので、ここさえ回避できれば取り付けられそうです。

右端に写っていますが、LANポートが完全に干渉しています。ここはケースの加工が必要になります。

 

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こちらは後ろから撮った写真です。

CPUのヒートシンクがかなり際どい位置になっています。というかバックプレーンの固定金具が完全に接触しています。

接触していますが、固定金具側のネジは問題なくとめられるためこのままいくことにしました。

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バックパネルとLANポートとの干渉を解決するために、ケース側を加工することにしました。

マスキングテープの内側をハンドニブラで削って行きます。

が、これがめちゃくちゃ大変…。ハンドニブラは一回に削れるのが2mm程度な上、ケース側の素材が無駄にしっかりしています。

バックパネル部分を削るなんて何ヶ月かかるかわかりません。

LANポートとの干渉部分だけハンドニブラで切り取り、バックパネルはすべて自作することにしました。

このあとバックパネルの作成と電源等の配線をしていくのですが、長くなってしまいましたので、また次の記事で紹介させていただきます.。

果たして蓋は閉まるのか!

 

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QNAPをMini-ITXケースとして使う 構想編

お久しぶりです。私です。

以前から自宅サーバーの調子が悪く、LANカードやSATAカードで騙し騙しやり過ごしていたのですが、この度機器更新が実現できました。

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最終的に、QNAPのNASをケースにしてMini-ITXマザーを動かすことで理想的な環境を構築することができたので、その顛末をまとめておきます。

 

老朽化に加え、最近はなにかとダウンサイジング欲が凄くて、メインマシンもMini-ITXで組み直したばかりでした。

そのため、サーバーもMini-ITX化目指して構想を練ってみることにしました。

 

思いついた要件はこんな感じ。

  • メモリ8GB以上
  • 現環境(Xeon-1220Lv2)と同じぐらいのパワー
  • 消費電力の削減(現在35-40Wh)
  • HDD3〜4ベイ(フロントから抜き差しできると尚良)
  • ケースはできる限りコンパクト

 

まずはCPUの選定なのですが、1220Lv2と同等の性能・消費電力(TDP17w)なんていう都合の良いものは存在せず…

そもそもかつてESXiなどを動かしていた時に選んだものだったので、今後はここまでの性能は必要ないだろうという結論に。

というわけで、Mini-ITXオンボードで省電力なJ4105が候補に上がってきました。

メーカーの選択肢がASRock J4105-ITXしかなかったですが、私はASRock信者なのでむしろ大歓迎です。

 

そうするとメモリがDDR4 SO-DIMMになるため、新調する必要がでてきます。

今までは2GB*4で8GBだったのですが、消費電力削減のために8GB*1が良さそうです。

ここはアマゾンで一番安いPATRIOTのやつにしました。

さらに消費電力を削減するため、電源の交換も検討することにしました。

消費電力35-40Whに対し、現在の電源は750W。かなりのオーバースペックです。

変換効率を考えると、100Wもあれば十分ですよね。

これくらいの小容量電源となると、必然的にACアダプタ駆動のものとなります。

PICO PSUのパチモンにしようかと思ったのですが、サーバーとして連続稼働させるにはちょっと不安。

結果、玄人志向の120W AC電源を選択しました。

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最後にこれらのパーツを詰め込むケースの選定です。

現在はフロントから7つのHDDをマウントできるケースを使っているのですが、稼働しているHDDは3本。

予備を考えても4つ分のスペースがあれば良さそうです。

ホットスワップはできなくていいので、とにかくフロントから抜き差しできるのが楽だしかっこいい。

ITXでHDD4本のベイ付きとなると、新品ではもはや製品がありません…。

5インチベイに後付でも実現できるのですが、HDD4本を載せるためには5インチベイ*2が必要となり、小型のITXケースではほとんど存在しません。

さらに、市販のものは大体ATX電源になってしまうので、理想より一回り大型になってしまいます。

ヤフオクに出ているサーバーのバラし品もありましたが、バックプレーンの耐久性が不安だったのと、あまりデザインが好みではありません。

いっそHPのマイクロサーバーも考えたのですが、中古は消耗してそうな上に高い。

 

しばらくの検討の末、もはやNASにしてしまおうかと検索していて見つけたのがこの記事。

QNAP TS-659 TurboNASを分解する – まず分解。

QNAPの6ベイNASであるTurboNAS TS-659を分解している記事なのですが、

雰囲気はFlexATXマザーボードのようですが

という記述があり、掲載されている写真を見てもITXに近いサイズのマザーボードに見受けられます。

そこで、同じシリーズの4ベイ製品であるTS-459の筐体サイズを調べてみると、180x177x235mmと判明。

ITX規格のマザーボードは170x170mmなので、ほぼジャストサイズ…!

これ、もしかしてもしかするとMini-ITXが載るんじゃないか?

 

しかし、どれだけググっても先駆者が出てきません。まぁ、NASを買う層と自作している層は違うからね。

これで万が一ネジ穴が合わなかったとしても、ホットボンドという強い味方がいます。

電源もAC化することで小型になり融通が利くため、とにかく箱に収めることはできそうです。

そして試しにメルカリを覗いてみると、ジャンクのTS-410が4000円で出品されているではないですか。

同世代なら中の構造も大体共通化されているはずですし、筐体サイズも同じ。

これは、私が先駆者になるしかない。

20190311_230022そして到着したQNAP。

QNAPはMini-ITXの夢を見るのか?

中編へ続く!

 

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